Oj 開発プロジェクト
例によってお客様から
「オハ60、オハフ60、マニ60、オユ61を購入したいのですが、
1/45はありますか。」というお問い合わせを頂き。
設計、展開図だけならとお答えしたのですが・・・。
OJの場合素材(ペーパー厚等)、長尺モノゆえ強度等の検証をしなくてはいけません。まずはOYU61の試作をしながら図面を起こそうとゆうことになりました。
【素材A】
ペーパーシート既存の中厚t0.22と厚t0.28、この二枚を紙の目をかえてクリアラッカーを吹き付け貼り合わしたt0.5の3種類のペーパーを使用する。
【素材B】
長尺ものゆえ側板の補強は、床板取付けも考慮しアルミアングル材(1×5×12)を使用する。
【素材C】
床板にはゴールデンボードt1.00を二枚重ねで使用する(お問い合わせ頂いたお客様のアイディアです)。
【素材D】
ペーパー製台車の軸受けにボールベアリング(5.0×2.5)をはめ込む(お問い合わせ頂いたお客様のアイディアです)。
コレで試作及び製図のスタートです。
【基本構造図】
【車体】
ペーパーシートはレザープリンターでプリントしていますが、
今回ペーパーのサイズがA3ノビになりますので、
当Shopにあるもう1台のプリンター、
キャノンのインクジェットプリンターを使いました。
このプリンターいままで調子がおかしく、罫線がガタガタになり調整してもなおらず、しょうがないのでペーパーシート発送用の封筒のみに使っていましたが、
今回Oj OYU61の試作でA3ノビを通したところ、何故か急に機嫌を直し
試作用のプリントをさせていただけるとゆう不思議なことが起こりました。
「何だかなー」ですが。
このプリンターにワタクシの心が通じたのかと思っております。
その心というのは「これを破棄して新たに買おう」ということだったのですが・・・。
側板内貼りにアルミアングル材をはめ込むためのスペースを空けておきます。
スペースにアルミアングル材をはめ込みます。
さらに内貼りを貼ります。
コレで車体内側の出っ張りはアングル材の一辺だけになります。
ちなみに側板の厚さはほぼ実車同様のt0.25になります。
しかも側板の強度はバッチリです。角材等で補強すると経年劣化で反りが出ることがありますが・・・。
多分、100年安心な保証です(以前どこかで聞いたことがあるような)。
本来は車体塗装後に付ける窓枠をはめてみます。
窓枠内側には想定した室内色を付けています。かなりスッキリした内装になります。
例によって車体ゲージに合わせルーフを曲げますが、
ルーフの紙厚がt0.22なので苦もなく奇麗なRを出すことが出ます。
これまた例によってペーパールーフ補強短冊を貼りますが。合板したt0.5を二重に貼ります。
次にルーフ室内カバーを差込みますが、
このペーパーも紙厚がt0.22なので丸棒等で曲げクセをつけ車体に差込みます。
ルーフ断面です。
ルーフは積層する際「セメダインプラモデル用」を太筆でベッチャベチャになるほど塗り付けます。これでルーフはカッチンコチンになり補強の梁はいらなくなります。
実物同様のアーチの付いた天井が出来上がりました。
インテリア工作も楽しくなります。
何しろ室内に余計な梁や出っ張りがありませんからネ!!
今回一番心配していたのがプリンターによる長尺モノの印刷で、
ズレやゆがみが出るのではということでした。
しかし結果は頼りないプリンターでも実用レベルで印刷できました。
ヤレヤレ。
【窓枠】
窓枠は外装色に塗ったパーツと内装色に塗ったパーツでガラスセルを挟み込むという方法です。
まさに実感的な窓ができます。
写真はデッキドアです。ドアパーツでガラスの入った窓枠を挟み込みます。
【ベンチレーター】
HOでは難しかったディテールができますが大きいのでゴマカシができません。
【台車】
OJの台車もペーパーでチャレンジしました。
![oyu61](oj_img/oyu61_16.jpg)
コイルバネは焼きなました0.5真鍮線をコイル状に巻き缶の蓋状に組んだコイル受けにバネを利用しはめ込んでいるだけです。
軸受け部はベアリングをはめるため孔を大きくしています。
![oyu61](oj_img/oyu61_19.jpg)
ブレーキシュー受けです。
ベアリングをはめ込みました。
とても実感的で、何故か重量感のあるOjゲージTR11台車の完成です。
【郵便室ドアの取付】
荷室ドアは車体塗装後、塗装しガラスをはめ込んだドアを車体に差込みます。
ドアは開閉できます。
【デッキドアの取付】
デッキドアも塗装後、デッキ部の凹に差込みます。
【床板】
センターピンが室内に出っ張らない様設計しています。
床板は当初ゴールデンボードを使用する予定でしたが、
ペーパーシート既存の中厚t0.22と厚t0.28をクリアラッカーで貼り合わせ2mm厚にしたものに変更しました。
工作性の良さと、こちらの方がねじれにも強く強度があるからです。
【デッキ】
【幌枠】
【床下機器】
一部プラ丸棒を利用していますが
エアタンク等基本的にペーパーで制作しています。
OJ新開発の20系客車の断面設計図です。
裾が絞られていても。補強のアングル材が床板に対し水平になります。
![oyu61](oj_img/nahahu20_2.jpg)
OJ NAHAHU20の試作マスクです。
NAHAHU20車体の制作です。
窓枠はひとつづつ作り車体に嵌め込むようにします。
窓枠の構造です。サッシのガラス押さえ(Hゴム?)は
窓枠に付けサッシ色に塗ります。
室内側は予め室内色(クリーム)でプリントします。
車体に嵌め込んでみました。イイ感じです。塗まくも計算しています。
アーチの付いたルーフ。
妻板ドアは塗装を考慮し嵌め込みにしています。
MANI20の塗装です。
サッシで挟んだガラスの窓枠をひとつづつ嵌め込んでいきます。
NAHAHU20
NAHA20
NASHI20
NARO20
MANI20
このOJブルートレイン5両セットはお客様の依頼で制作したモデルです。
台車、車輪、連結器はお客様から提供して頂きました。
設計から制作までほぼ1年。
ひとつづつ嵌め込むサッシ窓。
設計当初はどうなることやら不安でしたが
想定通りの仕上がりでヤレヤレ。
しかし、実に楽しい1年でした。
HOがおろそかになってしまいましたが・・・。
2018.9.16 OJ気動車の制作に掛かる事になりました。
モデルの種類によっては1/45または1/48をお受けいたします。
お問い合わせページにOゲージ希望と明記の上
車種・スケール・郵便番号・ご住所・お名前・電話番号をご記入ください。
後ほどこちらから納期予定、代金等確認メールをいたします。